代ゼミ(大学受験予備校)が全体の7割を閉校するというニュースが先日ありました。
少子化が進み、1990年頃と今とを比べると、20年の間に18歳の受験人口は半分くらいになっています。
そこへ景気の不安定もあります。そしてまたペーパー試験からAO入試の導入など選抜方式も変わってきました。
代ゼミに限らず、予備校も経営の安定化には必死だろうと思います。
しかしながら・・・・
そもそも塾や予備校は必要なのか・・・と、むかしから疑問に感じていました。
大学入試そのものは、今と昔を比べるどちらが難しいのでしょうか。
多くの専門家は受験全体で言えば昔のほうが難しかったと言います。それだけ学力が低下しているということなのでしょう。
それに昔は今ほど塾通いをする生徒はいませんでした。
(昔とはワタシが受験した頃なので・・・・30数年前)
ではなぜ塾に行くのでしょうか
・ 希望する大学に沿った勉強ができる
・ 学校だけの授業では足りないので学力アップのため
・ 受験情報が学校より豊富だから
・ 塾に通っていると親が安心する・・・・などなど。
ただ塾に通っていると言いつつも、基礎学力が消化不良を起こしたまま塾通いする生徒もたくさんいます。
ましてや塾は学力いうより、受験に受かる「テクニック=傾向と対策」を中心に教えます。
学力が不足のままテクニックを学んでも空回りするだけなのです。
これは社会が悪循環を起こしています。
勉強する子は、学校の授業では足りないから塾に通う。しかし全体的に基礎学力が不足しているから塾に行ってもなかなか成績が上がらない。成績が上がらないから、ますます塾に投資をするようになる。(塾代はバカになりません)
結局はお金をいっぱいつぎ込んで塾経営のお手伝いをしている・・・・なんていう人もたくさんいるのはないでしょうか。
一方全く勉強せず、TVゲームばかりに夢中になったり、街を徘徊する子どもはたいがい「学校が面白くない」といいます。
勉強する子はより効率的に、そして勉強しない子が勉強にやる気を出す環境になるには・・・・
私見
いっそ世の中から塾や予備校をなくしたらどうでしょう。
そうすればすべて、学校の授業と自習だけで受験することになります。おそらく最初は学力はガタガタでしょう。世界から取り残され、一旦地に落ちるかもしれません。
でもそうなれば、文科省はじめ政府は必死で学力アップのために教育の改革を行うでしょう。
先生も必死になって教えます。先生が一生懸命な姿を見せれば生徒はついてきます。
そのおかげで学校生活そのものが密度の濃いものになり、友達同士の人間関係を勉強する機会も増えます。友達が増えれば学校も楽しくなります。授業抜けだしてゲーセンに行くことも少しはなくなるでしょう。
それに塾がないのですから、「あの子は有名な○○塾に行ってる」などと、子供同士親同士のつまらないブランド意識もなくなり、差別や嫉妬もなくなります。それに塾代も大助かりです。お父さんの小遣いも多少増えるかもしれません。
人間の体と同じ。
塾という「栄養剤」に頼らず、原点を見直して体力そのものをつけることを目指してゆけば、日本の学力は世界のトップにふたたび君臨できると思うのですが・・・・。
By Ryu