自分について話す・・・最近、とても大事なことのように思うことがらの一つでもあります。
「1分くらいで自己紹介をお願いします」と言われると、たいていの人は自分の名前、住んでいるところ、家族構成、趣味、最後に「よろしくお願いします」くらいでしょうか。
ところが、 これを「10分以上自分について話してください」と言われるとそう簡単にはいきません。
原稿なしではしゃべれない人も出てきますし、10分もとても無理、という方もおられると思います。
自分について10分もしゃべる機会など、一生に1回あるかないかですから、それが何か?と反論を買うかも知れませんが、仕事でもプライベートでも様々なところで、役立つと思うからなのです。
自分を語るには、まず自分を正直に分析することからはじめなければなりません。
そしてそのバラバラになったパーツを組み立てていくわけですが、ただ延々と生い立ちや趣味、嗜好をしゃべるだけでは聞いてる方も、結局何がいいたいの?で終わってしまって、心に残りません。
かといって奇をてらった事を無理にしゃべろうとすると、返って聞き手には「ノイズ」になってしまいます。
ではどんなことをしゃべれば・・・ということになるのですが、ワタシはそういった「どんなこと」というような内容よりも話そうとする気持ちの方が大事なように思うのです。
起承転結という方法論も重要ですが、それよりも当たり前のことでも、自分が心底そう思ったことや感動したことなど、「心の言葉」として話せば、必ず相手は好印象を持ってくれると思っています。
設計コンペというのがあります。自分の考えた設計を図面化して、そこに文章や写真などを加え、プレゼンテーションしたものを競い合う競技のことですが、これなどは「この設計の意味は何か」が見えてこなければ絶対に勝てません。
学生にもその設計コンペを指導する機会があったりするのですが、ワタシは常々「頭で考えないで、心で考えなさい」と言っています。
でも若いせいもあって「シャープにかっこよく」とか「シンプルに」とか、どうも自己満足的言葉が学生からなかなか消えません。
「心の目」で見たときは不思議と「神宿る感覚」になります。「これしかない」という境地に達します。
設計コンペに限らず、他の職業においても同じようなことが言えるのではないでしょうか。
頭で何かをやろうとしたり解決しようとすると失敗しますが、「ダメモト、誠心誠意当たって砕けろ」とやったほうが意外とスムーズに行ったりします。
自分について語ることは、そこには「うそ偽り」がないわけですから、日ごろ自分が思ってることや考えていることをまとめてみて、文章化しておくのも一つの方法かもしれません。
何よりも、頭で考えるより、心で考える訓練になるように思うのです。
By Ryu![]()