2015年03月18日

言葉の覚せい剤

 どこかの市長の書いた修士論文が不合格となり、それを不服として学長に抗議、今度は私立大学に「博士論文として・・・」などと申し入れていた問題が明るみに出ました。

 論文は「地方分権」のことがテーマで500ページにものぼるとされています。ページ数は少ないより多い方が選考委員の心象はいいのでしょうが、そんなにたくさんのページ数をさいても不合格となったのは、よほど中身が薄いものだったのかな?と考えてしまいました。

 論文を読んでいないので何とも言えませんが、一説によると、自分の人生の転機や哲学、市長として在任中の業績、政治家としての心構えなど、「?」と思う内容が多いとか。


 う〜ん、やはりそうか!・・・・「やたら自慢したがる人」の姿を思い浮かべてしまいました。

 自分が辿ってきた道が仮に「成功」の範疇に入るなら、誰しも自慢はしたいものです。自分はこんな考え方を持っている。こんな素晴らしいことをやってきた・・・もっともっと認めて賞賛してくれ!そういう心の乾きにはなかなか勝てません。


政治家として長年やってきたのなら実践分野では学者よりも視点は鋭いわけですから、論文への取り組み方を誤らなかったらそれなりの説得力のある論文が出来上がったと思うのです。論文に必要な「考察」よりも「業績と自慢」が表に出てしまったのかな。


ネオン街に行って、横に女の人が座るとすぐに名刺を出す人います。

「へえ〜、すごいお仕事してらっしゃるんですね〜」と、言ってほしい症候群。なんだかよく似ているような。


自慢している時はほとんどの場合自分に酔っていて、聞いてる他人が「うっとおしい」と感じてることに気が付きません。

自慢は、これでもか、これでもか、とエスカレートし、自己陶酔させて、周りが辟易してることに気づかない落とし穴に引きずり込んでしまう魔力を持っているのです。

いったん体に染みこむとちょっとやそっとでは抜けないのです。


まさに言葉の覚せい剤ですね。


By Ryuわーい(嬉しい顔)


ラベル:自慢
posted by ばばちゃん at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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