子供に実際の仕事の勉強を・・・・というのは建前で、実は自分はどんな仕事に向いていたんだろうか・・・ひょっとしたらもっと別の道もあったかもしれない・・・と純粋に思ったからです。
ワタシは小学校時代、学業成績はいつも真ん中くらいで、スポーツも出来る方ではなかったですし、またクラスのリーダー的存在でもなく・・・可もなく不可もなく・・・みたいな。
(ただ、絵と書道だけはいつも入賞でした・・・)
また全部が全部ではないけど、周りが流れて行く方向に素直につていけないというか・・・・、
漠然としていましたが、「みんなとは違うもの」をワタシなりに探していたフシは、今思い返せばところどころあります。
さて、「わたしの仕事館」では、いろいろ目移りしましたが、とりあえず子供と二人で「消防士」を体験。
現場の第一線で活躍しておられる方からのお話を聞いたり、消防服を着て消火活動のまねごとをしたりするのですが、まねごとであるとはいえ、仕事の大変さは想像を超えていました。
また、さまざまな質問に答えると、そこから自分にぴったりの仕事を探してくれるコーナーもありました。
ワタシの場合、コンピューターが分析した結果、平均値より高かったものは、
「個人プレー」 「改革」 「自由人」 「スペシャリスト」 「マイペース」
リーダーシップは平均値でした。
だいたい当っているかもしれません。
ただ具体的職業では残念ながら「建築家」には該当しませんでした。
適合する職業は、飲食店主、裁判官、司会者、劇場支配人、旅行社カウンター係、脚本家などでした。
確かにやってみたい職業ではありますが・・・
相方に適合する職業は「設計士」でした。
まあ相方は学生時代、他の科目はともかく、理科と算数で学業の点数を稼いできたみたいな人ですから、技術者としては自然といえば自然なのですが・・・・
子供に適合する職業は「植木職人」でした。
ひとりでコツコツやる性格・・という意味でしょう。
自分で納得して笑っていました。
ところでこの「私のしごと館」は閉鎖されるのですが、後始末が大変みたいです。
広大な敷地と施設ゆえに入札にかけても誰も買いません。(当然でしょう)
解体費だけで30億円弱もかかります。
総工費は580億円。
(これを聞くと、えーと設計料はおそらく○○億円。うーん20年くらい遊んで暮らせるな〜などと下世話な夢物語をかんがえてしまいました)
しかしこの「私のしごと館」、施設のコンセプトに問題もあったようにも感じました。
もう1回行ってみたいとは思わなかったからです。
「私のしごと館」は様々な職業の内容を伝えてくれていますが、そこに行って「夢」をもらってくることは残念ながらありませんでした。
本来職業を考えるとき、「私はデザイナーになって一流芸能人の服をデザインしてみたい」といった自分なりの「妄想に近い夢」みたいなものがある程度必要だからです。
現実に直面して「甘かった自分」を思い知ったとしても、それはそれで自分にプラスになっています。
妄想の前に「職業の事実」を伝えられてしまうことは、推理小説の犯人を教えられてしまうのに似ているようにも思いました。
そういう観点からは、この種の施設は「余計なお世話」かもしれません。
子供の「夢」は周りが用意するものではなく、妄想と現実のはざまで「自分の力」で見つけて行くものではないでしょうか。
By Ryu
